一乗谷を訪ねる


一乗谷を訪ねる


若狭湾の南から 九頭竜川を上り

豊かな田園の先に 一乗谷はある

東西に 山を抱いた 自然の要害の地は

確かな治世の下で 人々が集い生きた

五代の朝倉が 時代を築いた城下町は

戦乱の焼打ちで 大地に沈んだ


歴史を紐解けば 都に近き彼の地

能舞台に石庭と 伝えし雅の跡

北の海の幸の恵み受け 南に広がる商い

一世を風靡した町が 確かにここにあった

幾世紀の歳月を経て 町の区割りを視る

欠けた什器をつなぎ 人の暮らしを想う


(間奏)


鮮やかに蘇る世界を 訪れる人は見入る

まるで戦国の雄の 贖罪を見るように

まるで戦国の雄の 贖罪を見るように

2022年12月
詞・曲 江井地 康麿



ichijousheet

コメント

大河ドラマにも登場した朝倉氏の城下町の一乗谷の遺跡博物館が、22年10月にオープンしたので、早速、訪問しました。遺構から発掘された生活用品から職人の道具、武器武具に文化的な遊芸の道具などを見て、更に当主の館跡に加え住居跡の井戸や用水路、そして一部の復原された町並みを見て、500年近く前の生活や文化レベルの高さに感銘を受けました。戦国の時代であったとはいえ、何故、かかる地が焼打ちに遭わなければならなかったのか、非常に考えさせられる所です。


omi